■表情の特徴と描き方(笑み)■
■表情の特徴と描き方(笑み)■
ここでは、漫画絵でのキャラの表情の1つ "笑み "の表現について説明します。
表情全般は他のページで説明しており、そちらでは場面や体の動きなどのない、表情だけ変えた喜怒哀楽による説明でした。
こちらでは、もう少し動きも付けた絵を使って説明したいと思います。
こちらの表情も、他の解説と同様、表現の一部・参考程度として扱って下さい。
今回は、オリジナルの創作でよく出てくるこのキャラの絵で表情の特徴を見ていこうと思います。
まずは、ノーマルな笑みから。
私の描く、軽く笑う程度のノーマルな笑みでは、目をそこまで笑みの形にしません。
というか、これ自体はむしろ無表情な部類です。
笑みの形に見せているのは、主に口ですね。
とりあえず口だけ笑わせておけば、それなりの笑みが表現できます。
その他に説明を加えるなら、ノーマルな笑みでは、キャラがリラックスしています。
リラックスしている様子は、全体的に力みのない表情を意識すれば良い訳ですが、個人的には眉の描き方が重要だと思っています。
私の画風だと、だいたいキャラの目の上側のまつ毛のカーブにある程度沿うように眉のカーブを描くと、リラックスした感じになります。
目と眉の間隔を適度に取っておくのも割と重要でしょうか。
今度は「にんまり」とした笑みを見てみましょう。
こちらは眉のカーブが大きくなり、目と眉の間隔が少しだけ広がります。
口の形もさっきよりわざとらしいくらいの笑みの形にしています。
私の画風では、あまり口を大きく描きませんが、人によってはもっと長い線で口を描いて、「にたり」「にんまり」を表現するかもしれませんね。
目については、きちんと笑みを意識して描いて、少し目を細めています。
あと、自慢げで余裕ぶった表情を描くときの目は、この絵みたいに、上側のまつ毛と二重まぶたの線の間隔が通常より広がることが多いですね。
楽しそうに笑みを浮かべるときはこんな感じでしょうか。
目を「こ」の字型に見開いて、瞳をひと回り小さく描きます。
眉のカーブは2番目の「にんまり」と近いですが、眉の眉間(中心)側からこめかみ(外)側に向かって垂れるようなカーブで描き、
目と眉の間隔を少し広げると、リラックスとは少し違った、楽しそうな笑みになります。
口は大きめに開けてますが、今回はそれに合わせて顎も少し下げてます。
私の場合、表情の差分を作る場合は、横着してあごの調整をしないことも多いですが、
口の開け具合によっては、顎周辺の顔の輪郭・影付けも多少修正を加えた方が良いでしょう。
ちなみに、楽しそうな様子を表すために目の光のキラキラ感を通常より盛ることも多いです。
漫画絵では、可愛らしさや美しさをアピールするために、目だけでなく、体全体にキラキラ感を盛ることもあるでしょう。
こうした顔かたち以外の部分での感情表現については、「怒り」の説明のときにもしましたが、これは当然ほかの表情にも言えることです。
最後は目を閉じた笑みです。
この場合、口や眉は、3番目の楽しそうな笑みのものをだいたい使い回す形で十分ですが、目と眉の間隔はやはり調整する必要があります。
また、目については、まつ毛の厚みや横幅をどうするか、細かなまつ毛の描写が入るかどうか、目周辺の影つけをどうするかなどによって、だいぶ印象が変わるので、
個人的には意外と気の抜けない描写だったりします。
笑みを浮かべている絵でほかの例を挙げると、サイト内の絵ではこの辺りでしょうか。
詳しい説明は省きます。
今回の説明は以上です。
「怒り」の表現と同様、表情のパターンが少ないですが、ほかのタイプの「笑み」の表現については想像力でカバーしてもらいたいと思います。